家
ハウスメーカーを独断と偏見で仕分けする
住宅展示場って、行くと少しだけ人生を前借りした気分になる。休日の昼過ぎにスリッパに履き替えて、ふかふかのソファに座ると、まだ土地も決まっていないのに、カーテンの色を考え始めてしまう。
ハウスメーカーは、どこも「いい家」を売っている。だから違いは、何をいちばん大事にしているかに出る気がするんだよね。というわけで、横を「コスパ重視か、ゆとり重視か」、縦を「デザインで選ぶか、性能で選ぶか」にして、10社を勝手に並べてみた。
勝手に地図
ハウス タマホーム 一条工務店 セキスイ
ハイム ヘーベル
ハウス パナソニック
ホームズ トヨタ
ホーム
家は一生ものなので、念のため。この地図は性能や価格を比べたものじゃなくて、名前を聞いたときに浮かぶイメージを並べただけです。
積水ハウス
ハウスメーカーと聞いて、最初にこの名前が浮かぶ人は多いと思う。
ちゃんとしている家の代表。外から見て主張しすぎないのに、なぜか「いい家だな」とわかる。庭木の植え方まで含めてひとつの家、という印象があって、住んでいる人はたぶん玄関先の鉢植えを枯らさない。
ツッコむところがあまり見つからないのが、逆にツッコミどころ。優等生すぎて、隣に建つ家がちょっと緊張していそう。
大和ハウス
家の話をしているのに、なぜか街ひとつぶんくらいの頼もしさを感じる会社。
家以外の大きな建物もたくさん手がけているイメージが強くて、そのせいか家づくりも段取りがよさそうに見える。打ち合わせの資料が分厚くて、付箋の色まで決まっていそう。
その段取りに身を任せられるのがいい。家づくりで迷子になりたくない人には、たぶんいちばん気楽な相手。
住友林業
木。とにかく木。
床も階段も、思わず触りたくなる木でできている印象しかない。モデルハウスに入った瞬間にちょっといい匂いがする気がするのは、たぶん気のせいじゃない。知らんけど。
住んでいる人は、休日にコーヒーを淹れて、無垢の床に直接座っていそう。ソファがあるのに。
デザインで選んで、気づいたらゆとりのほうに振り切っている。その潔さが好きなんだよね。
ヘーベルハウス
要塞。褒め言葉として。
グレーの外壁の四角い家を見ると、だいたいヘーベルハウスに見えてしまう。外で嵐が吹いていても、中の人は普通にお茶を飲んでいそうな落ち着きが、家の形から伝わってくる。
デザインより性能の位置に置いたけど、あの無骨さが好きな人にとっては、あれこそがデザインなんだと思う。
セキスイハイム
家を工場でつくって、箱ごと運んでくる。最初に聞いたとき、ちょっとプラモデルみたいだと思った。
でもそのぶん、天気に左右されずにきっちり組み上がっていそうな安心感がある。屋根に太陽光パネルを載せて、毎月の電気の明細を見るのが楽しみになっている人、いるよね。ここの家には、そういう人が住んでいそうな気がする。
パナソニック ホームズ
家電の会社の家、と思うと、どうしても照明やスイッチに期待してしまう。
帰ってきたら勝手に明かりがつきそうとか、キッチンがやたら便利そうとか。名前だけでそういう想像をさせる時点で、もうずるい。外壁がいつまでもきれいそうに見えるのも、なんとなくこの会社らしい。
家にいちばん「便利」を求める人には、ここがしっくりくる気がする。
トヨタホーム
車のトヨタが家も建てている。この一文だけで、なんとなく長持ちしそうな気がしてくる。
頑丈な鉄の骨組みに、車づくりの考え方を持ち込んでいそうなイメージ。住んでいる人はたぶん、車も家も長く大事に使うタイプで、点検の案内のはがきをちゃんと取ってある。
一条工務店
「家は、性能。」という言葉が、そのまま会社の顔になっている。
冬でも家じゅうが暖かいという話を、一条工務店の家に住んでいる人から聞かされる場面は、たぶん毎日どこかで起きている。床暖房の話になると急に早口になる、あれ。
デザインの話はあまり出てこない。それでいい。性能で選ぶという一点にここまで振り切れる会社は、なかなかないから。
タマホーム
地図ではコスパの側にいちばん寄せた。
家を建てるというハードルを、ぐっと下げてくれた会社という印象がある。「まず建ててみる」が現実的な選択肢に見えるのは、けっこう大事なことなんだよね。
ツッコミどころを探したけど、見つからなかった。わかりやすいって、それだけで強い。
オープンハウス
都会の、あの細長い土地に、ちゃんと家を建ててしまう会社。
駅から歩ける場所に一戸建て、という夢を、狭い間口と三階建てで叶えてくる。階段の上り下りが多い暮らしになるけど、住んでいる人はたぶん、それも運動だと思って楽しんでいる。
コスパの位置に置いたのは、場所と価格の釣り合いの取り方がうまいイメージだから。土地探しから一緒に走ってくれそうな感じも、初めて家を買うときには心強いと思う。
まとめ
並べてみて思ったのは、どの会社も「いい家」の定義が少しずつ違うということ。木の匂いをいちばんに置く会社もあれば、冬の暖かさをいちばんに置く会社もある。
自分が家に何を求めているのかは、正直まだよくわからない。とりあえず、モデルハウスのソファに座って、カーテンの色を考えるところからやり直そうと思う。
※この記事は個人の独断と偏見です